特定技能2号への変更要件とメリット|ベトナム人向け完全ガイド
本記事は出入国在留管理庁が公開している公式情報等をもとに、制度や手続きを整理して提供するものです。個別の在留資格審査や許可判断については、必ず出入国在留管理庁または行政書士等の専門家へご確認ください。
- 特定技能2号の基本概念と、1号からステップアップすることで得られるメリット(家族帯同、在留期間の上限撤廃)
- 特定技能2号へ移行するための要件(実務経験と専門試験の合格)
- 特定技能1号との制度上の違いを比較表で整理
- 申請手続きの流れと、企業側・外国人本人が注意すべきポイント
特定技能2号とは(制度の基本概要)
「特定技能2号」は、特定の産業分野において「熟練した技能」を要する業務に従事する外国人向けの在留資格です。一定の専門性・技能を有し、即戦力となる「特定技能1号」よりもさらに高度な技能を持つと認められた方が対象となります。
特定技能2号を取得することで、在留期間の更新に上限がなくなり、要件を満たせば将来的な永住許可申請の要件にもカウントされるようになります。また、要件を満たす配偶者や子供を日本に呼び寄せる(家族帯同)ことも可能となります。1号と2号の詳しい違いについては別記事で比較しています。
対象となる産業分野と対象者
特定技能2号は、すべての特定技能分野で取得できるわけではありません。現在、以下の11分野が特定技能2号の対象として定められています(※「介護」分野は、国家資格を取得して在留資格「介護」へ移行するルートがあるため、特定技能2号の対象外です)。
対象となる主な分野の例:
- 建設分野
- 造船・舶用工業分野
- ビルクリーニング分野
- 素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業分野
- 自動車整備分野
- 航空分野
- 宿泊分野
- 農業分野
- 漁業分野
- 飲食料品製造業分野
- 外食業分野
特定技能2号へ移行するための条件
特定技能2号を取得するためには、主に以下の2つの条件を満たす必要があります。
- 技能水準の証明(試験の合格): 各産業分野を所管する省庁が定める「特定技能2号評価試験」等に合格する必要があります。特定技能2号評価試験の概要と対策もあわせてご確認ください。
- 実務経験(監督・管理者としての経験): 単なる作業員としての経験だけでなく、複数の作業員を指揮・監督する立場(班長、職長など)としての実務経験が求められます。必要な期間や条件は分野ごとに異なります。
※特定技能1号からの移行が一般的ですが、試験合格と実務経験の要件を満たしていれば、他の就労系在留資格からの変更や、海外からの新規呼び寄せ(在留資格認定証明書交付申請)も制度上は可能です。
特定技能1号との違い(比較表)
特定技能1号と2号の制度上の主な違いは以下の通りです。1号と2号の詳細比較もご参照ください。
| 項目 | 特定技能1号 | 特定技能2号 |
|---|---|---|
| 技能水準 | 相当程度の知識または経験 | 熟練した技能(試験+管理者等の実務経験) |
| 在留期間の上限 | 通算5年まで | 上限なし(定期的な更新は必要) |
| 家族の帯同 | 原則不可 | 可能(配偶者・子) ※家族帯同の条件と必要書類をご参照ください |
| 日本語能力試験 | 合格が必要(N4相当以上など) | 法律上の試験免除(※実務上は高い能力が必要) |
| 支援体制の義務 | 受入企業(または登録支援機関)による支援が義務 | 企業による法的な支援義務はなし(自立した生活を想定) |
必要書類
申請にあたり、一般的に以下の書類が必要となります。個別の状況により追加書類が求められる場合がありますので、必ず出入国在留管理庁へ確認が必要です。
- 申請書: 在留資格変更許可申請書(または在留資格認定証明書交付申請書)
- 技能を証明する資料: 特定技能2号評価試験の合格証明書など
- 実務経験を証明する資料: 所属機関(企業)が作成した実務経験証明書など
- 雇用に関する書類: 雇用条件書、特定技能雇用契約書の写し、受入企業の概要がわかる資料
- 税金・社会保険の納付状況を証明する書類: 課税・納税証明書、国民健康保険証の写し、年金記録など
申請や手続きの流れ
- 要件の確認と試験受験: 従事する分野の特定技能2号評価試験を受験し、合格します。
- 実務経験の証明取得: 現在または過去の勤務先から、指揮・監督要件を満たす実務経験証明書を取得します。
- 必要書類の準備: 企業担当者と連携し、雇用契約書や納税証明書などを準備します。
- 管轄の入管へ申請: 本人または取次資格を持つ行政書士等が、管轄の地方出入国在留管理局へ申請書類を提出します。
- 審査・許可: 審査を経て許可されると、新しい在留カードが交付されます。
審査ポイント
入管の審査では、主に以下の点が厳格に確認されます。
- 試験の合格と実務経験の信憑性: 提出された実務経験証明書の内容が事実であり、客観的に証明できるか。
- 法令遵守状況: 特定技能1号等の在留期間中に、税金や社会保険料の未納・滞納がないか。
- 受入企業の適格性: 雇用する企業が、労働関係法令や社会保険関係法令を遵守しているか。
注意点と外国人が誤解しやすい点
- 誤解:「特定技能1号を5年経験すれば、自動的に2号になれる」 自動的に昇格することはありません。難易度の高い2号評価試験への合格と、定められた管理者等の実務経験が必要です。
- 注意点:税金や年金の未納・遅延 特定技能2号への変更審査では、公的義務の履行状況が極めて厳しく審査されます。
- 注意点:家族帯同の範囲 日本へ呼び寄せることができるのは「配偶者」と「子」のみです。親や兄弟を呼び寄せることは原則としてできません。家族帯同の詳細な条件をご参照ください。
違反やリスク
- 虚偽の実務経験証明: 実務経験の期間や内容(監督的立場であったか等)を偽って申請し、それが発覚した場合、不許可や在留資格の取消し、さらには退去強制の対象となる場合があります。
- 資格外活動違反: 特定技能は、許可された産業分野および業務区分でのみ就労が可能です。2号であっても、許可なく異なる分野の業務に従事することは不法就労にあたります。
よくある質問(FAQ)
Q. 特定技能2号になれば、永住権はすぐに取れますか?
A. すぐには取得できません。永住許可を得るためには、原則として「引き続き10年以上日本に在留し、そのうち就労資格で5年以上在留していること」などの要件を満たす必要があります。特定技能1号の期間は要件にカウントされませんが、特定技能2号の期間はこの「就労資格での在留期間」としてカウントされます。永住権申請の条件もあわせてご確認ください。
Q. 日本語能力試験(JLPT)を受験する必要はありますか?
A. 特定技能2号の要件として、法律上は日本語能力試験の合格は義務付けられていません。しかし、現場で日本人従業員や他の外国人作業員を指揮・指導する立場になるため、実務上はN3〜N2レベル以上の高い日本語コミュニケーション能力が求められます。
Q. 特定技能2号に変更した後、転職は可能ですか?
A. 可能です。ただし、同じ産業分野内の業務に限られます。転職した場合、受入機関が変わるため、出入国在留管理庁へ各種届出を行う必要があります。
※ これらの回答は出入国在留管理庁の公表情報に基づく一般的な情報であり、個別の審査結果を保証するものではありません。
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