配偶者ビザの質問書(Shitsumonsho)の書き方|完全テンプレート付き
本記事は出入国在留管理庁が公開している公式情報等をもとに、制度や手続きを整理して提供するものです。個別の在留資格審査や許可判断については、必ず出入国在留管理庁または行政書士等の専門家へご確認ください。
- 入管手続における「質問書」の役割(主に配偶者ビザ申請時の必須書類)
- 審査で最も重視される「婚姻の真実性」を証明するための具体的な書き方
- 記入時の注意点および、質問書の記載内容を裏付ける証拠資料の準備方法
- 虚偽申告による法的リスクと不許可を避けるための対策
質問書とは(制度の基本概要)
出入国在留管理庁(以下、入管)における「質問書」とは、主に国際結婚をした外国人が日本で生活するための在留資格(いわゆる配偶者ビザ)を申請する際に提出が義務付けられている指定書式です。配偶者ビザ申請の全体の流れもあわせてご確認ください。
出入国在留管理庁は、面接審査を原則として行わないため、この質問書が申請者の婚姻の背景や生活状況を把握するための「書面による面接」として機能します。偽装結婚を防止する目的があり、全8ページにわたる詳細な回答が求められます。
対象となる手続と対象者
質問書の提出が求められる主な対象者と手続きは以下の通りです。
- 対象となる在留資格:
- 日本人の配偶者等
- 永住者の配偶者等
- 対象となる手続:
- 在留資格認定証明書交付申請(海外から外国人を呼び寄せる場合)
- 在留資格変更許可申請(すでに日本にいる外国人が別の資格から変更する場合)
※就労ビザ(技術・人文知識・国際業務など)の申請で求められる「理由書」とは異なりますのでご注意ください。
質問書が求める要件(条件)
質問書を通じて、申請者は以下の条件を満たしていることを証明する必要があります。
- 法律上の婚姻関係: 日本および外国籍配偶者の本国の双方で、法的に有効な婚姻が成立していること。
- 婚姻の実体(真実性): 単なる戸籍上の結婚ではなく、夫婦として共同生活を営む意思と実体があること。
- 意思疎通の能力: 夫婦間で十分にコミュニケーションが取れており、相互理解があること。
質問書の構成と各項目の書き方
質問書には複数の項目が設けられています。特に重要な項目とその書き方は以下の通りです。
| 項目 | 書き方のポイント |
|---|---|
| 初めて出会った時期・場所 | 「20〇〇年〇月〇日」「〇〇駅前のレストラン〇〇」など、可能な限り正確な年月日と具体的な場所を記載します。 |
| 結婚に至るまでの経緯 | 出会い、交際開始、プロポーズ、両親への挨拶などの時系列を詳細に書きます。記入欄に収まらない場合は「別紙参照」とし、別途「交際経緯説明書」を作成して添付することが推奨されます。 |
| 夫婦間の会話で使われている言語 | 実際に使用している言語(例:日本語、英語、母語など)を記載します。双方が相手の言語を話せない場合、翻訳アプリの利用など、どのように意思疎通を図っているかを具体的に説明する必要があります。 |
| お互いの母国への渡航歴 | 出入国歴をパスポートのスタンプなどを確認しながら正確に記載します。遠距離恋愛の場合、面会回数として重視されます。 |
| 親族への紹介状況 | 双方の両親や親族に結婚を報告・紹介しているか記載します。紹介していない場合、審査において合理的な理由が求められます。 |
一緒に提出すべき必要書類・証拠資料
質問書に記載した内容は、客観的な証拠によって裏付ける必要があります。
- スナップ写真(2~3枚以上): 夫婦2人だけで撮影されたものだけでなく、親族や友人と一緒に写っているもの、背景が異なり異なる時期・場所で撮影されたものが有効です。(※アプリ等で過度に加工された写真は避けてください)
- コミュニケーションの記録: SNS(LINE、WhatsAppなど)のチャット履歴や通話記録のスクリーンショット。交際期間中の一定の頻度や継続性がわかる部分を抜粋して印刷します。
- 渡航記録の証明: パスポートの出入国スタンプのコピー、航空券の半券など(遠距離恋愛の場合)。
申請や手続きの流れ
- 書式の入手: 出入国在留管理庁のウェブサイトから最新の「質問書」フォーマット(PDFまたはExcel)をダウンロードします。
- 記入と確認: 原則として、日本での生活拠点となる日本人配偶者(または永住者配偶者)が中心となって記入しますが、申請人(外国人本人)と内容に齟齬がないよう双方で確認します。
- 証拠資料の準備: 質問書の内容を裏付ける写真や通信記録等を収集・整理します。
- 提出: その他の必須書類(戸籍謄本、課税証明書、身元保証書など)とともに、管轄の地方出入国在留管理局へ提出します。
入管の審査ポイント(婚姻の真実性)
審査官は、以下の観点から総合的に判断します。配偶者ビザの審査基準と申請手続きの詳細もあわせてご確認ください。
- 整合性: 質問書の記載内容と、提出された証拠(写真、チャット履歴)、および過去の在留申請履歴(留学生時代の記録など)に矛盾がないか。
- 合理性: 交際期間の長さや結婚に至るまでのプロセスが、一般的な常識に照らし合わせて不自然ではないか。
- 安定性: 日本で夫婦として安定した生活を営むための経済的基盤(収入など)があるか。
注意点と外国人が誤解しやすい点
- 誤解:「法律上結婚していれば、必ず許可される」 法律上の結婚は最低条件にすぎません。偽装結婚の疑いを晴らし、実体のある結婚生活であることを証明する責任は申請者側にあります。
- 注意点:空欄を作らない 該当しない項目がある場合、空欄のまま提出すると「記入漏れ」なのか「事実が存在しない」のか審査官が判断できません。必ず「該当なし」「なし」と記載してください。
- 注意点:不利な事実を隠さない 過去にオーバーステイ歴がある、離婚歴が多い、年齢差が極端に大きいなど、一見して不利に思える事情であっても、隠さずに事実を記載し、その上で真実の結婚である理由を丁寧に説明することが重要です。質問書の不備が原因で不許可になるケースもご確認ください。
違反やリスク(虚偽申告について)
許可を得るために質問書に嘘の記載(出会った時期の改ざん、架空の交際経緯など)をすることは、入管法上の重大な違反行為です。
- 不許可処分: 虚偽が発覚した場合、直ちに不許可となります。
- 在留資格の取消し: 許可後に虚偽申告が発覚した場合、在留資格が取り消される場合があります。
- 退去強制・刑事罰: 悪質な偽装結婚と判断された場合、退去強制(強制送還)の対象となるほか、公正証書原本不実記載罪などの刑事罰に問われるリスクがあります。
よくある質問(FAQ)
Q. 外国人配偶者が日本語を書けません。日本人配偶者が代筆してもよいですか?
A. 可能です。実務上も、日本語が堪能な日本人配偶者(または永住者)が記入し、外国人配偶者が内容を理解した上で署名するケースが一般的です。ただし、日付と署名欄は申請人(外国人本人)が自筆で記入するよう求められる場合があります。
Q. 交際期間が非常に短いのですが、許可されますか?
A. 必ず不許可になるわけではありませんが、マッチングアプリ等で知り合い、直接会った回数が1〜2回で結婚した場合などは、偽装結婚を疑われやすく、審査が非常に慎重になります。なぜ短期間で結婚を決意したのか、客観的かつ合理的な理由を別紙等で詳細に説明し、双方の親族の同意があることなどを証明する必要があります。
Q. 質問書は手書きでなければなりませんか?
A. パソコンで入力して印刷したものでも問題ありません。入管のウェブサイトではExcel形式のファイルも提供されています。ただし、署名欄がある場合は自筆でサインをしてください。
※ これらの回答は出入国在留管理庁の公表情報に基づく一般的な情報であり、個別の審査結果を保証するものではありません。具体的な手続きについては、出入国在留管理庁または行政書士にご確認ください。
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